DTCP+、VDMS対応NASをホームネットワークに追加導入するまでの検討


以前、『10万円以内で作る18TB raid-z2(ダブルパリティ)高信頼ファイルサーバ』を構築しましたが、録画データが多いこともあり、そろそろ容量が厳しくなってきました。そこで、容量追加と利便性向上(DTCP+、VDMSへの対応)を目標にNASを追加しようと考えています。この投稿は既存環境へNASを追加するにあたっての検討した結果です。

用語解説

先に進む前に最近の用語解説をしておきます。日本国内の独自規格については、その旨を明記しています。

用語 ロゴ 説明
DLPA logo_dlpa 外出先から録画番組を簡単再生可能とする。
DTCP-IP logo_dtcpip 【日本国内独自規格】家庭内の孫コピーの禁止されたコンテンツの配信を可能とする。
DTCP+ logo_dtcp-plus 【日本国内独自規格】DTCP-IPの追加機能で、リモート視聴の為に使われる。録画データを外出先で見れない点に不満が続出したため追加で策定された規格。
DLNA logo_dlna LAN内で動画・音楽・画像を配信するガイドライン。日本『のみ』著作権保護の為にDTCP*と一緒に実装する事でホームネットワーク上での映像配信を可能にしている。
UPnP logo_upnp 機器を接続しただけでLAN内に参加する機能
DMS  Digital Media Servicesの略のようです。
DiXiM SE logo_dixim Android/iOS/Windowsに対応したDTCP-IP対応のクライアントソフト
DiXiM VMDS 仮想DMS技術。DiXim VDMS対応のNASにアクセスすれば、他のDMS上にあるファイルを再生できるもの。『あの番組、どの録画機で録画したんだっけ?』と言う事を防止できそうです。

NASを増設するに至った背景

NASを増やすにあたって、闇雲に物欲だけで購入すると、後になってから『何台もNASがあって、データが分散してしまうので、1台にまとめよう』と、『容量不足でNASを追加しよう』を周回する悪循環になるので、まずはNASを増設したい理由を明確にします。

  • 3TB×6台のRAID-Z2だと、実用量は12TBなので、手狭になってきた(録画ファイルが6割以上を占める)。
  • ホームネットワーク上のコンテンツをどこからでも簡単に視聴したい
  • NASを便利に使いたい。
  • 電気代を節約したい。

現状のNAS環境

現状のNAS環境は下図の通りで、FreeNASサーバについては、電気代節約の観点から常時稼働させず、使いたい時だけWOL(Wake On LAN)によりリモートから起動させ利用しています。良く使うファイルや最新の録画データは24時間稼働の『録画・KVMサーバ』に入っています。

nas_genzyou

現状の問題点

現状は、データの安全性に関しては、市販品では実現できないレベルにあるが、使ってみてのデメリットも多々あります。

  • NASが大艦巨砲主義すぎる(『うちも同じ』と言う人も多いのではないでしょうか)。
  • NAS起動時の電気代が高い(未使用でも27Wぐらい)。
  • 電気代節約目的でNAS利用時にWOL(Wake On LAN)している為、使い勝手が悪い。
  • 録画しておいた最新の番組を見るためにPCを立ち上げる時もあり、スマートではない。

改善後に『こうあって欲しい』と言う要望

  1. 電気代を下げたい
  2. スマホやタブレットと連携させたい
  3. 容量不足を解消させたい(これは出来ればと言う程度)

上記の問題点と要望を考慮した検討時の観点

検討時の観点を作るにあたって、魔法のカードに物を言わせて購入していると破産するので、予算を追加観点に入れます。他にも、五月蠅いのは問題外なので、静音性や、安定性、保守性も必要ですね。それら選別時の大事な順にリストアップしてみます。

  1. 予算
  2. 電気代
  3. 静音性
  4. 安定性
  5. 利便性(上記を満たした上での付加機能と見る)
  6. 保守性(保守性の高いNASは既にあるので、優先度は低め)

選択肢の考察

NASを追加するにあたって、現状あるルータのNAS機能を使ってお安く済ませる方法から、メーカー製の購入、自作までを検討しました。

区分 コスト 電気代 利便性 拡張性 静音性 冗長性 事例
ルータのNAS機能 1万前後 × × ルータにNAS機能がついている場合に、USB接続HDDを接続する。あくまでも補助機能なので、それなりと割り切る必要がある
メーカー製 1万~3万 × ×~○ バッファロー製NAS
半メーカー製 3万~10万 △~○ ×~○ 安定性と利便性からQNAP製が有名
自作 3万~10万 △~○ 10万円以内で作る18TB raid-z2(ダブルパリティ)高信頼ファイルサーバ

メーカー製、特にNASの売り上げがダントツであるバッファロー製はマルチメディア機能が充実しており、マルチメディア機能に関しては、『自作でこの機能を作りこむのは時間的に無理だなぁ・・・』と言うところまで作りこんであるので、拡張性、安全性目的ではない今回の選考では筆頭候補に挙がります。

マルチメディアやスマホ連携による使い勝手を追い求めれば、バッファロー製NASが筆頭候補とは・・・。ブランド名がバッファローではなく、メルコ製と言われていた時にはダメルコや、メルコダウンと言われていたのがウソのようです。

どのNASを買い足すか

さて、ここまで検討してきましたが、何を買えばマルチメディアライフがより改善されるかです。検討するにあたって、追加の我が儘、もとい要望を追加します。

  • どのHDDレコーダーで録画したのかを意識しないようにしたい
  • 最新の録画番組は自動的に取り込んでほしい
  • (何度も書いていますが)スマホ、タブレットでも視聴したい
  • 外出先からもリモート視聴したい(DLPA対応)
  • 古いTVへもHDMI経由で録画データを視聴したい

それで、製品検索していたところ、バッファローのHPで紹介されていた下図のような状況が目標と合致していました(※バッファローのLS411D0201Xの紹介ページの画像を拝借しました)。やりたい事の図をバッファローの製品ページから持ってきた事から、購入対象製品がほぼ決まってきました。

multiaccess_tv_data

ただし、この手のマルチメディアに特化したNASはHDDが1台しか搭載できない事による冗長性が無いというデメリットが見受けられます。LS411D0201Xも例外なくHDD1台だった事から、冗長性が無く、HDDが1台壊れたらデータが失われることになります。

これは、NASをもう一台持っていれば解決できる問題なので、大事なデータは常に他のNASにバックアップする事としてリスク移転する事にします。

他にも、メーカー製のNASを購入すると、『このNASにデータを集約すると便利』を謳っているが、容量や機能的に『このNAS』が陳腐化した場合に、そのデータを次のNASに移せるかが心配です。LS411D0201Xのマニュアルを確認したところ、マニュアルに『録画番組を他の機器に転送する』とあったので、著作権保護されている録画番組等も移動させることが出来そうです(本音を言うと、このムーブ云々の著作権保護の仕組は昔録画した番組の保存性で毎回ネックになるので、録画に使ったBCASカードか、それと同時登録されている機器であれば、違法にコピーしたものではないと判断し、NASの買い替え時に気を遣わなくても良いようにして欲しいのですが・・・)。

購入対象となるNAS製品の比較

購入するべきNASの方向性は大体決まってきました。最初に定義した観点と照らし合わせて、買いたい気持ちを後押しします(物欲万歳!!)。

  • 【予算・電気代・静音性】3万円程度で低消費電力かつ静かなメーカー製を購入する
  • 【安定性/保守性は妥協】RAID(ミラーリング)非対応であっても、大事なデータは他のNASにバックアップすれば良い
  • 【利便性】なによりも、タブレットやトルネ、各種録画可能な家電と連携したい
  • 【利便性】外出先から録画済みの最新番組を視聴したい

導入後のデータ連携のイメージ

nas_vdms

関連・類似製品の値段、機能を並べて、購入対象の妥当性を最終チェック。意外だったのが、ファームウェアのアップグレードでDTCP+に対応可能なNASが複数あった事と、IODATAの古い機種に関しては、既に在庫限りとなっており、処分価格もちらほら見られることです。

型番 メーカー 値段 リモート視聴 仮想DMS技術 再生ソフト(iOS) 再生ソフト(android) 再生ソフト(windows) DiXiM Play SEライセンス数 コメント
LS411Dシリーズ BUFFALO 27,000~  〇 3(各OS1つずつ) 本命。最初からリモート視聴を謳っているので、問題があればメーカーが適宜修正する可能性が高い
HVL-DRシリーズ IODATA 30,000~  〇 3(各OS1つずつ) 同上
LS410Dシリーズ BUFFALO 18,000~  × 追加購入(960円+480円) プリインストール端末のみ 0 追加ソフトウェアを購入するぐらいなら、LS411Dシリーズを買った方が良いかも
HVL-ATAシリーズ IODATA 23,000~  × 追加購入(960円+480円) プリインストール端末のみ 0 旧機種。処分価格なら購入を検討
HVL-ATシリーズ IODATA 16,000~  × 追加購入(960円+480円) プリインストール端末のみ 0 同上
HVL-Aシリーズ IODATA 12,000~  × 追加購入(960円+480円) プリインストール端末のみ 0 同上

リモート視聴をしたいだけであれば、ファームウェアの更新でDTCP+に対応し、値段も安い旧機種を購入し、再生ソフトに関しては追って追加購入する形でも良さそうです。ただ、VDMS(仮想DMS技術)により、どこの録画機で録画したのかを意識せずに、VDMS対応NASにアクセスするだけで、手軽にコンテンツを再生できるようにするためには、多少高くても、LS411DシリーズHVL-DRシリーズを購入する必要がありそうです。

どのNASを買ったのか?

LS411Dシリーズをポチりました。容量に関しては、妥協して2TBです。8TBに載せ替えられると良い感じですが、その辺は物が届いてから確かめることとします。2,3週間後に追ってレポートを出すかもしれません。

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