家を建てる際、全部屋に無線ではなくLANケーブルを配線するのは、一部マニアのロマンではないでしょうか?私もその一人です。
今回、家を建てる際に建設会社や電機屋さんと色々な交渉をしました。その中で電気屋さんに10GBase-Tの配線をお願いしたので、そのノウハウを掲載します。
交渉する対象
建設会社(不動産会社)の担当者にお願いして「家の配線は10GBase-T」にしたいことを伝え、実際に工事に入る電気屋さんを事前に紹介してもらいました。
主な交渉対象は建設会社と電気屋さんとです。建設会社は建物全体の設計の面倒を見てくれるましたが、電気屋さんと建築会社は連携してくれる事が多い為、電気屋さんが上手い事調整してくれることもあります。
※お願いして動いてもらうので、家全体にかかる費用とは別に、ちょっとした心づけをお渡ししておくことをお勧めします。施工場所と家が近い場合には、毎日15時にお茶とお菓子を出すようにすると良いです。職人さんと良い関係が築けると、お互いに気持ちが良いので。
建築会社との交渉
建築会社へは、LANケーブルを集約する場所を作って欲しい旨をお伝えしました。熱がこもるような場所だとNW機器が熱暴走する可能性がある為、条件は以下としました。
- LANケーブル10本前後が出る場所を作りたい
- 場所は家の真ん中あたりを希望(無線LANルータ等を設置する為)
- 上記、SW、ルータ、無線LAN等熱が出る機器を密閉された場所ではないこと
結果、我が家の場合は(1畳ほどの)クローゼットの上の方に仕切りを設け、そこにスペースを作成しましたが、部屋の隅やリビングのTV棚、サーバを置く人はサーバ設置場所の近く等、上記条件を満たせばどこでもいいと思います。
気を付けたいのは、家族構成が変更となった場合に、家具の置き場所を変更する可能性がある為、あまり邪魔にならない場所にしておくと良いかと思います。
電気屋さんとの交渉(10GBaseにして欲しい)
電気屋さんにLANケーブルは何を使うのかを確認したところ、「最近はCat6ですね~。」との事。Cat6で10GBase-Tを実現した場合、UTPケーブル長は37メートル、ないしは55メートルとなる(wikipediaより)らしいので、Cat6Aでの配線を依頼しました。依頼した事項は以下。
- LANケーブル以外の電気配線は通常通りでお願いしたい
- 可能であれば、ノイズ防止の為にLANケーブルと電気配線は遠ざけてほしい。
- Cat6Aに対応する部材をお渡しするので、それを使って施工して頂きたい。
- 100m/1Giga/10Giga共に利用するような部材(コンセント関係のフレーム等)は電気屋さんの部材から出して頂きたい
- LANケーブルを集約する場所を決めるので、そこにケーブルを集約して出してほしい。SWはこちらで用意する。可能であれば、熱が出る機器(SW、ルータ、無線ルータ)を置くことを前提に建築会社と収納先を話し合ってほしい。
今回、電気屋さんに注文したのは上記5点のみです。あまり注文が多すぎると、電気屋さんも嫌がってしまいますからね。
電気屋さんにお渡しした部材
電気屋さんは人件費以外にも対象仕入れ等で部材のコストを減らすことで支出を減らして収入を高めています。間違っても必要な部材を全部購入して渡すことのないように最低限確保しにくい部材のみ購入してお渡しします。
今回、電気屋さんにお渡しした部材は以下です。
- Cat6Aケーブル(300m巻)
- Cat6Aに対応したLANコネクタ(100個)
- Cat6Aに対応したジャックキット
- 10GBase-Tが2ポートあるGS110EMX(現状、全ポート10GBase-T対応のスイッチは高価&FANあり&高い消費電力の為、主要な部屋のみ10GBase-Tとすることとした)
上記だけをお渡ししました。その他部材は手持ちの物を使ってもらうよう依頼しています。
差し入れ(一番大事)
職人さん(大工さん、電気屋さん)に余計なお願いをすることになるので、差し入れをしました。毎日決まった時間にお茶とお茶菓子を出していたのですが、家が遠い場合などはケース買いして、工事現場の屋根がある場所に置いておくと良いかもしれません。
差し入れに丁度良い品は以下。家の工事は数か月に及ぶので、相手の反応を見て、飲み物、つまみを適宜変更したり混ぜて菓子皿に盛るなどすると良いです。
- 缶コーヒー(ボトルタイプの方が安くて量があります)
- チロルチョコ105個セット(甘いもの好きの方用)
- 歌舞伎揚(結構喜ばれました)
今後に向けて
10GBase-Tの配線は結構安く済んだのですが、10Gbase-T対応のスイッチングハブはまだ高価ですね。8ポート以上の製品は消費電力も高くてFANがついています。バッファローのLXW-10G2/2G4はファンレスなのですが、高負荷の場合に熱暴走するようなので、熱対策が十二分に出来ないと場所への設置は難しそうです。
2002年ごろに1Gigaの製品が出てきて時も同じような状況で、数年してからファンレスでコスパの良い製品が出てきたと記憶しています。
ファンレス運用が出来るスイッチが出てくるまでは、配線だけ10GBase-Tにして、必要なサーバやPCのみ10GBase-T対応にするなどして首を長くして後継機を待つことにします。