にOpenWRTを入れてAP(アクセスポイント)として利用します。内容としてはオフィシャルサイトの「Wireless Access Point / Dumb Access Point」を参考にさせていただきました。
Archer V6 v2について
先にTP-Link Archer C6 v2無線LANルータを好んで利用している理由を先にご紹介させて頂きます。
- とにかく安い。セール期間ともなると2600円程度。通常時でも3000円前後。
- 消費電力が低く、気軽に設置できる。
- イニシャルコスト(購入代金)、ランニングコスト(電気代)共に安い。
- VLAN構成が出来る(OpenWRT化したTP-Link Archer C6 v2をAP(アクセスポイント)モードにし、VLAN設定を行う)
- 3年以上、3台使っているが壊れず安定動作している。
- 各所に無線LANのローミング状態で置くことで、速度が安定する。
- Wifi6の製品紹介でWifi5では多数の機器と並行接続できない様に刷り込まれ気味だが、IoT機器(主にAmazon Echoやプラグ、TP-LINK Tapo、スマートリモコン)を無線で30台ぶら下げても動作に支障が出ない。
1.OpenWRTをAPモードとして設定する

LANの一般設定からプロトコルを静的アドレスに設定し、IPv4アドレス、根ttマスク、ゲートウェイ、ブロードキャストを設定します。
下記画面では10.1.0.7を設定していますが、OpenWRTのデフォルトの場合、192.168.1.1/24なので、その場合には以下指定となると思います。
項目 | 設定値 | 備考 |
IPv4アドレス | 192.168.1.2 | ルータが192.168.1.の場合、次のIPである192.168.1.2を指定 |
IPv4ネットマスク | 255.255.255.0 | |
IPv4ゲートウェイ | 192.168.1.1 | ルータのIP |
IPv4ブロードキャスト | 192.168.1.255 |

詳細設定から、カスタムDNSサーバーに192.168.1.1を入れ、「+」マークを押す事で、DNSサーバを指定できます。これを指定しないとソフトウェアの更新等でDNSが引けずエラーとなったり、弊害があります。

DHCPサーバ>一般設定を開いて、インターフェースを無視にチェックを入れます。

DHCPサーバー>IPv6設定を開き、RA-Service、DHCPv6サービス、NDPプロキシを無効にします。

保存&適用を押して設定を反映します。

システム>スタートアップから、dnsmasq、firewall、odhcpdの「有効」ボタンをクリックすることで無効にします。

上記、 「Wireless Access Point / Dumb Access Point」 にあるように、イメージをフラッシュし直すと自動起動に戻ってしまうようです。ひょんなことから、AP上でDHCPサーバが有効となってしまうとDHCPサーバがLAN内に2台存在することとなり、IPアドレスの割り当てが混乱してしまうため、システム>スタートアップ>ローカルスタートアップに下記を登録します。
for i in firewall dnsmasq odhcpd; do
if /etc/init.d/"$i" enabled; then
/etc/init.d/"$i" disable
/etc/init.d/"$i" stop
fi
done

イメージをフラッシュしない限りは上記サービスが有効となることは無いため、短期間の検証目的で設定している場合には、特段設定はしなくても良いかもしれません。
次に、不要なWAN、WAN6インターフェースを削除します。(残しても問題ありません)

WAN、WAN6インターフェースを削除すると以下のようになります。

無線LANを有効化する為、ネットワーク>無線と辿り、802.11nacの編集を押します。

無線ネットワークのデバイス設定画面にあるインターフェース設定>一般設定から、モードをアクセスポイントとし、ESSIDはお好みの物を指定します。

一般設定の右隣にある無線セキュリティ画面を開き、暗号化に「WAP2-PSK/WPA3-SAE」を選択し、キー(無線LANのパスワード)を入力し、保存します。

802.11nac同様に、802.11bgnも編集したうえで、保存&適用を押します。

その後、802.11nac、802.11bgnインターフェースを有効化することで、無線LANが使えるようになります。

一旦、ここまで設定が出来たら、システム>再起動より再起動を実施し、動作に問題が無いことを確認します。

【ご参考】上記設定をした後のSSH上でのステータス確認結果
AP(アクセスポイント/access point)モードとして利用する為、firewallやDHCP関係を無効としたため、netstatやiptablesの設定状況は下記の通りとなります。
root@OpenWrt_tplink:~# netstat -na
Active Internet connections (servers and established)
Proto Recv-Q Send-Q Local Address Foreign Address State
tcp 0 0 0.0.0.0:80 0.0.0.0:* LISTEN
tcp 0 0 0.0.0.0:22 0.0.0.0:* LISTEN
tcp 0 0 0.0.0.0:443 0.0.0.0:* LISTEN
tcp 0 0 :::80 :::* LISTEN
tcp 0 0 :::22 :::* LISTEN
tcp 0 0 :::443 :::* LISTEN
root@OpenWrt_tplink:~# iptables -L
Chain INPUT (policy ACCEPT)
target prot opt source destination
Chain FORWARD (policy ACCEPT)
target prot opt source destination
Chain OUTPUT (policy ACCEPT)
target prot opt source destination
最後に
19.07の時はこの機器はVLAN設定が簡単だったのですが、21.02になってからはGUIからの設定で幾つかはまっています。現状、VLANに関しては設定方法を試行錯誤している最中です。設定方法が確立したらその設定方法をご紹介させて頂きます。
⇒VLAN構成も出来ました。本投稿後に設定する内容として、こちらでご紹介しています。